コラム

ファンドマネージャー コラム

2017/5/19 相場を当てなくてもいい投資

タイミングを当てるのはとことん難しい

投資というと、安い時に買って高い時に売るもの、とよく言われますし、確かにそういう面はあります。
しかし、今が安い買い時なのか、それとも高い売り時なのかを正しく判断することは、不可能とは言いませんが決して簡単ではありません。
むしろ、実際には「安い」と思って買ったらそこからさらに下がり続けたり、逆に「高い」と思って売ったらその後も上がっていってしまったり、といったことが少なくありません。以前のコラム(2月3日)にも書きましたが、株価が18倍になっても投資信託(ファンド)の保有者はあまり利益を上げていないというのが現実です。
下の図のように売買すれば、上昇相場であっても損をしてしまうのです。


上がり続ける株式市場で十分な利益が上がらない最大の理由は、実は「損をせず儲かるように、うまくやってやろう」「相場を当ててやろう」という欲だと言ってもいいかも知れません。市場には、寝る間も惜しんで研究し、長い経験を積んだ才能ある投資家が山のようにいます。あなただけではなく、彼らも虎視眈々と利益を得ようと狙っているのです。
彼らの上をいかない限り、相場の方向を当て続けることはできないと言ってもいいでしょう。誰にでもできることとは思えません。

負けるが勝ちの積立投資

買ってから値段が下がるのは誰だって嫌なものです。
でも、株価にも為替相場にも、上がったり下がったりという波があるので、損はどうしてもついて回ります。
ただ、その波を全部正しく当てる必要などありません。それどころか、価格の下落は利益の元にさえなります。ファンドの積立の場合を見てみましょう。下の図をご覧ください。これは、1回につき10,000円ずつ、4回に分けて投資したケースですが、合計40,000円投資して、終わってみれば46,667円に増えています。
なぜこんなことが起こるのかと言えば、基準価額(ファンドの値段)が大きく下がった2回目に一気に20,000口買えたからです。
最終的に値段は元の10,000円に戻っただけなのに、それでも大きなプラスが残るのです。基準価額が下落した瞬間は、前に投資した部分が確かに損になっています。
しかし、繰り返しになりますが、その時にたくさんの口数が買えたことが、後々プラスに働いてきます。
長期の積立投資では、価格の下落は私たちの敵ではなく味方だと言ってもいいくらいでしょう。

●ポイントは二つです。
一つは、「途中の値下がりは最終的には財産づくりのプラスになる」こと、
もう一つは、「長期的に上がっていくものに投資する」ことです。積立投資は、「値上がり期待はあるが価格変動が大きい」という株式の性質を逆にうまく生かした投資手法だと言えるでしょう。
「損しないための相場予想」は不要です。
ユニオン投信が積立投資をお勧めしているのは、こうした理由からです。

2017/2/3 下がったら買いたくなるファンド

もうずいぶん前ことですが、証券会社の方と話をしていたときのことです。
「久保田さんはどんなファンドを目指していますか?」
そう聞かれて、私は「下がったらお客さまが買いたくなるファンドです」
とお答えしたことがあります。

その方は、怪訝そうな顔をされました。
(“上がるファンド”の間違いではないのか?)
そう思われたようで、話は最後までかみ合いませんでした。
下がったら買いたくなるか、それとも売ってしまいたくなるか。
ここは大きな分かれ目です。

この図は、2008年3月に英国の『エコノミスト』という経済誌に掲載された数字を基に作成したもので、計測期間は1980年から2005年です。インデックスファンドとは、市場の動きとぴったり同じように値段(基準価額)が動くように設計・運用されているファンドのことです。

「ファンド選びが難しい」とか、「全体の株価上昇を享受したい」、中には「へたなファンドマネージャーに任せるよりもいい」(笑)ということで、非常に多くの投資家が保有しています。さて、この間にインデックスファンドの評価額は17倍、増加したのですが、お客さまたちがお持ちのファンドの方は増加がたったの5倍にもなりませんでした。

なぜなのでしょうか。記事によれば、理由は二つあります。
一つは、インデックスファンドよりも手数料が高いファンドの保有が多かったこと。
もう一つは、ファンドの保有者の売買が下手過ぎたことです。「売買が下手」とはどういうことなのか。

要するに、値段が上がってくると買い、下がってくると売ってしまうということです。
高値で買って安値で売れば、いくらファンドが最終的に値上がりしても利益など出ません。

なぜそうなってしまうのでしょう。

この記事には詳しく書いてありませんでしたが、だいたいの察しはつきます。
おそらく、市場やファンドの価格変動に気を取られ過ぎることに原因があるのです。
値段が上がってくると「いいファンドだ」と喜び、下がってくると「なんだこれは」と嘆く。

それにしても困りました。
運用成績をどれだけ上げてもお客さまの財産はなかなか殖えない、
としたら、いったいどうしたらいいのでしょう。

たどり着いたのは以下の考えです。

・投資家が値動きに振り回されるのは、持っているものが何なのかわかっていないため
・ならば、その強みはもちろん、弱みも知ってもらえばいい
・いいものを持っている限り、値段が下がっても不安にはならないはず
・それどころか、同じものが安く買えてありがたいと思ってもらえるはず

記事を読んでから9年になろうとしていますが、結論はずっと同じです。

ユニオン投信の目的は、お客さまの財産作りのお役に立つことです。
ファンドマネージャーが運用成績の向上に最大の力を注ぐのは当然です。
しかし、それだけでは全く十分ではないと、私は思います。
重要なのは、基準価額が下がったときでも、お客さまが不安に駆られて売ってしまうことがないようにすることです。
基準価額が下がると、「うれしい、下がったからまたたくさん買える」と思っていただけるファンドに、ぜひしていきたいです。
それによって、ファンドの成績と同じかそれ以上にお客さまの財産づくりがうまくいくのだと思っています。


2016/12/28 株価はなぜこれまで上がってきたのか

ホームページのリニューアルに合わせ、ファンドマネージャーがいろいろ書くことができるコーナーを作ってもらいました。

このコーナーでは、投資の話やユニオンファンドの話をメインにします。
皆さんが株式や株式投信、そしてユニオンファンドとうまく付き合っていただけるように、役に立つヒントを書いていこうと思っています。例えば、
・私たちが投資している市場の最近の状況
・ユニオンファンドのこと
・「投資の仕方」のような話
個別株の推奨とかギラギラした株価予想などは書きません。

さて今回は、「株価はなぜこれまで上がってきたのか」です。
長期で財産づくりをするために押さえておくべきキモ、あるいは「株式長期投資の一丁目一番地」の話です。

株価は、一部には例外があるものの、これまで概ね長期にわたり上がってきました。
「耳にタコ」かもしれませんが、「経済が成長してきた」ことがその理由です。

この図は、アメリカの名目国内総生産(GDP)と、代表的な株価指数であるダウ平均株価を、ともに1930年から見たものです。
(縦軸の目盛りは、「差」ではなく「倍率」がわかるように対数表示にしてあります。)

青線で示したGDPと、オレンジの線の株価は、だいたいパラレルに推移してきたことがお分かりいただけると思います。
要するに、経済が大きくなるのにつれて株価も上昇してきた、ということです。

なんだ、アタリマエ、と思われるかも知れません。
でも、経済成長というのはとても時間がかかる話であり、なかなか実感しにくいものです。
上下に日々揺れ動く株価を見ていると、つい忘れがちになりますので、たまには思い出してみるのもいいでしょう。

私たちユニオン投信では、世界経済はこれからも拡大していくと思っています。
ならば株価も自然に上がって行くだろうと考えているわけです。

ただ、図をよく見ますと、いくつか気になることもあります。

例えば
GDP(青線)に比べて株価(オレンジの線)の方がよく上がっているときもあれば、逆の時もあります。
いつもぴったりというわけにはいきません。株価はいろいろな理由で上下に振れます。

また、最近のGDPは伸びが落ちているように見えますから、これからも大丈夫なんだろうかと疑問を抱かれたかも知れません。
それでもまったく大丈夫と思っている理由があります。

このあたりのことも、今後おいおい書いていこうと思います

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1978号 一般社団法人投資信託協会会員

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